肩腱板断裂で後遺障害12級等級、1120万円の支払を受けた事例

 
 被害者:男性(事故時50代:事業所得者)

 被害者は二輪車、相手方は四輪車の事故でした。被害者は転倒して肩を強く打ちました。

 傷病名:肩腱板(けんばん)断裂(その他の傷病名もありましたが省略いたします。)

 この事故により、被害者は受傷した一方の肩にひどい痛みを感じ、肩が十分上がりませんでした。

 被害者は、すぐ整形外科医院に通院しました。

 通院先での整形外科で、被害者はリハビリを続けましたが、治療の初期から、肩関節腔内にステロイド注射がされていました。
 このことからも、被害者の受傷した肩の痛みは非常に強いものであったことが推測されます。

 

  • 交通事故後2週間あまりでの肩MRI検査の実施

 交通事故でケガをした被害者が一番望まれることは、ケガの症状が事故前のとおりに治ることです。が、しかし、それがかなわない場合もあるのです。その場合には、症状に見合った後遺障害等級が認定されることが非常に重要になります。

 結局、被害者は事故によるケガは治りませんでした。しかし、後遺障害等級の認定という点で被害者が救われたのは、通院先の整形外科医院(京都市内の整形外科医院です)が被害者の痛みがひどかったことから、通院を開始して直後の時期(交通事故の日からわずか2週間あまりの時期でした)に、肩のMRI検査の指示をされたことでした。

 このMRI検査で、受傷した側の肩の腱板断裂があるとの所見が出ました。

 
なぜ、肩腱板断裂(損傷)が疑われるケースでは、交通事故後早めに肩MRI検査する必要があるのか?

肩腱板断裂(損傷)が疑われるケースでMRIが必要となる理由

 肩の腱板というのは、肩のやわらかい組織です。やわらかい組織は、レントゲンやCTといった画像にははっきりと映りません。しかし、MRIは、頚椎や腰椎の椎間板、肩の腱板、膝の靱帯(じんたい)などといったやわらかい組織をみるのにすぐれています。ですので、肩の腱板の異常を確認するためには肩のMRI検査が実施される必要があるのです。

 ※肩腱板の状態の確認には、MRI以外にも超音波(エコー)検査があります。本件でも、通院先  の整形外科医院で超音波検査が実施されていました。ただし、MRI検査も実施され、MRI検査により肩腱板損傷の確定診断がなされていました。

 その後も被害者は通院を継続し、リハビリ、関節腔内注射、非常に強い鎮痛系内服薬が投与されたりしましたが、結局症状固定となり、後遺障害診断となりました。

 

  • 後遺障害等級認定

 
 後遺障害診断書には、MRI上、腱板のうち、肩甲下筋(けんこうかきん)という部分に異常がある旨記載がありました。
 後遺障害等級認定結果は、画像上、腱板に損傷が認められ、肩の患側(肩を受傷した側という意味です)の可動域が、健側の可動域の4分の3以下に制限されていたため、肩関節機能障害(12級6号)が認定されました
 肩の痛みはこの12級6号に含めての評価となりました。

 その後、相手保険会社から最終支払額約450万円の提示がありました。
 被害者の方は、この金額提示に疑問を持ち、当事務所にご相談に来られました。

 

当事務所の対応

 当事務所は依頼を受け、示談交渉を試みましたが話が進まず、交通事故紛争処理センターに申し立てました。

 

  • 交通事故紛争処理センターでの手続の結果は?

 最終 1120万円の支払を受けることで合意ができました。

 メインの争点は被害者の基礎収入でした。被害者の現実の収入に関する資料はかなり多く提出し、事細かな主張をしたこともあり、上記解決に至りました。

 

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