12級や14級の神経症状に関する逸失利益(労働能力喪失期間)

後遺障害等級が認定された場合の損害

 自動車損害賠償保障法施行令に規定されている1級から14級までの後遺障害
等級が認定された場合(自賠責上後遺障害が認定されなくても、裁判で後遺障害
等級が認められる例や裁判で明確に何級との言及がなくても例えば「20パーセ
ントの労働能力喪失」と判断される例もあります。)、多くの場合に以下の2つ
の損害が問題になってきます。

 ・後遺障害慰謝料
 ・後遺障害逸失利益

(※将来の介護費用が問題となるケースもあります。)

局部神経症状(12級13号、14級9号)が認定された場合の後遺障害逸失利益について

 後遺障害による逸失利益とは、かんたんに言えば、後遺障害が残ったことによる
将来的な労働喪失にかかる損害
のことであり、

 基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

 という計算で算定するのが現在の考え方になっています。

 このうち、労働能力喪失期間については、

始まりは症状固定日から
(ただし、学生等の就労の始期に関する例外等もあります。)
終わりは67歳まで
(年長者は症状固定時から67歳までの年数と平均余命の2分の1のうちいずれか
 長い方を原則とする)

 の間の年数として考えていくことになります。

 ただし、むちうち(頸椎捻挫)、腰椎捻挫などに由来する局部神経症状の後遺障害
に関する労働能力喪失期間については、12級13号であれば10年まで、14級9号
であれば5年までを一応目安とするという考えがあります(ただし、個々の事件ごとの
具体的事情によっては、このような限定が妥当でないというケースもあると考えており
ます。)。

 これに対して、骨折、脱臼、靱帯損傷等が原因で神経症状の後遺障害が認定された場合、
先ほどのむちうち、腰椎捻挫の労働能力喪失期間の考えがそのままあてはまるというもの
ではないと考えております。

 画像所見、医師の所見、残存した後遺障害の状況、被害者の就労上の状況や支障、
就労稼働に関する将来的な不利益などといった事情を事細かに検討して逸失利益の主張
をしていくべき
と考えています。

以下、いくつか例を挙げます。

裁判例では

 年長者の骨折後の神経症状(14級9号)の事案について、骨折に基づく器質的
な障害であり、労働能力喪失期間を制限すべき事案であるとは考えられないと判断
したものがあります。

当事務所弁護士が取り扱った事案では

  • 足部骨折後の神経症状(足部痛)で後遺障害12級13号が認定されていた事案
    (関節機能障害や足指機能障害はありませんでした。)では、裁判の判決で症状
    固定時から67歳までの労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数と0.14
    (労働能力14%の喪失)を基礎収入に乗じた計算での逸失利益損害が認定されました。
  • 肩鎖関節脱臼後の鎖骨変形障害につき12級5号が認定されていた事案で、同部分
    にも痛み等の神経症状が残存した点については12級に含めての評価となる旨判断
    されていました(肩関節機能障害には該当しない事案でした。)。
    裁判の判決では、症状固定時から67歳までの労働能力喪失期間に対応するライプ
    ニッツ係数と等級に対応する労働能力喪失率を基礎収入に乗じた計算での逸失利益
    損害が認定されました。

※当事務所弁護士は、これらの事案がどうして67歳までの労働能力の喪失が認められる
 べきかを意識して詳細に主張・立証を行いました。


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