後遺障害13級 脾臓(ひぞう)の障害 解決事例

概要


被害者(症状固定時20代男性)は、バイクに乗車中、トラックに衝突され、転倒し負傷しました。
被害者は救急搬送され、入院することになりました。
被害者は、脾(ひ)損傷、上腕骨小頭骨折などを受傷しました。

●脾臓(ひぞう)とは
おなかの上の方の左、胃の裏にある臓器です。
脾臓は、古くなった赤血球を壊して取り除いたり、血小板を貯めたり、免疫機能などの働きがあります。 
もし、脾臓を失ってしまうと、感染を防ぐ力が低下してしまうといわれています。

●交通事故で脾損傷となった場合
以下の点をお伝えしておきます。
脾損傷がどの程度なのか
脾損傷の程度の分類としては以下のものがあります。
Ⅰa、Ⅰb、Ⅱ、Ⅲa、Ⅲb
かんたんにいいますと、Ⅰaほど軽く、Ⅲbほど重いとお考えください。

ここは、医学的、専門的なところですので、主治医の先生から何型かぐらいをお聞きいただければいいかと思います(診断書にも記載されているケースも多いかと思いますが)。

●脾損傷の後遺障害等級
脾損傷によっては、脾臓を摘出(要するに脾臓が体からなくなってしまうことです。)しなければならないケースもあります。
交通事故の後遺障害では、脾臓に関しては、脾臓を失った場合後遺障害13級11号が認定されるとされています。
ですので、原則的には、脾臓を失ったかどうかで後遺障害等級が認定されるかどうかが決まります。
ただし、本件は、その例外ケースでした。

 
●上腕骨小頭とは、上腕骨のうち、肘(ひじ)の部分にある骨のことです。

症状固定


被害者の脾臓の損傷は上で述べたⅢbの評価でした。損傷が大きく、ほとんどを失ったという状態になりました。

また、被害者は、骨折部分のリハビリ通院をし、肘(ひじ)の痛みはかなりましになりましたが、違和感が残りました。

 結局、症状固定になり、後遺障害診断となりました。

 

初回の後遺障害等級認定申し立て


被害者は、後遺障害診断書を相手方任意保険会社に提出しました(これを事前認定といいます。)。
しかし、結果は後遺障害非該当でした。
肘(ひじ)の違和感については、小さな骨片が残っていたのですが、さほど影響がないという所見であったことと、「違和感」という症状が痛みや感覚の障害ととらえられず、後遺障害等級に該当しないという判断になりました。
脾臓については、TAEという塞栓術(そくせんじゅつ)という手術を実施した後のCTでは異常が認められないという所見があったことと、画像上、脾臓の一部が残存していると認められ、脾臓を失ったものとはいえないということで後遺障害等級に該当しないという結論でした。

 

異議申立て


後遺障害等級に該当しなかったという結論を受けて、被害者は、異議申し立てをされることになりました。
異議申し立ても相手任意保険会社を窓口にして申し立てることにされました。
本件の異議申し立てに関して、相手方任意保険会社担当者も助力されたようです。つまり、主治医の先生に対し回答書を兼ねた医療照会文書を送付され、その文書を提出されたようです。
本件の脾損傷はⅢbの評価であり、先ほど述べた回答書によりますと、主治医の先生は、脾損傷が広範で、脾実質の残存がごくわずかで無脾症に類似する旨のご見解でした(実際には、正常な脾臓と比べた被害者の脾臓の残存を、CTにて計測されたうえ、パーセントで出しておられまた。)。これらに加えて、異議申し立てでは、腹部のCT上、脾動脈塞栓術に伴う脾臓の萎縮が認められ、脾臓を失ったものに準ずる状態と捉えられ、後遺障害13級11号が認定されました。

 

示談交渉、当法律事務所弁護士受任


最終の示談の際、相手方任意保険会社から金額提示がでました。
被害者の方は、治療中、2回ほど当法律事務所の相談を受けられました(弁護士費用特約のない方でした。)。
そして、今回、相手方認定保険会社から出た提示金額が妥当なのかどうかについても当法律事務所にお問い合わせいただきました。
当法律事務所弁護士が検討したところでは、傷害慰謝料(入通院慰謝料)については、100万円余りの提案が出ており、裁判の見通しを考えても十分な提案といえるものでした。
後遺障害逸失利益については、終期である67歳まで9%の労働能力が失われたという計算で金額が出されていて、一定程度のレベルの金額提案ではありました。
ただし、後遺障害慰謝料については100万円ほど低いと考えられました。
その他の細かい損害費目も少しだけ低いと思われる点がありました。
そこで、被害者の方とご相談のうえ、最後の示談交渉のみ当法律事務所弁護士が依頼を受けることになりました。

示談交渉の結果、最終支払額1000万円で合意ができました。
弁護士加入前の提示金額が895万円(千円以下省略しております。)でしたので、弁護士受任により、104万円金額がアップしたことになりました。
示談交渉も弁護士受任後すぐに合意に至りました。

被害者は、年齢が若く、脾臓を失ったに類似する後遺障害が残り、将来のことがとても不安だと思いますが、この解決が被害者の将来の一助になれば幸いです。

 

 

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