交通事故 頚椎捻挫 異議申立の方法 後遺障害14級認定成功

被害者 

被害者は60代男性(給与所得者)でした。

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    • 交通事故状況 

      受傷被害者が助手席に乗車していた乗用車が、一時停止標識にしたがい、停止線で停止していたところ、後ろから乗用車が追突するという交通事故でした。 
    • この事故の衝撃で被害者は強いくびの痛みを発症しました。
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      • ● 事故後に自覚した症状があるのであれば、すぐに医療機関に行き、初診時に その症状を全て漏れなく医師の先生に伝えることが大事です

      • 実際は被害者には上肢のしびれ、腰部痛、右下肢のしびれも発症していたのですが、初診時には伝わっておらず、そのまま期間が経過していきました。
        結局、後遺障害等級が認定されたのは、くびの痛みに対してだけでした。 

        後で当法律事務所弁護士がMRI画像を確認すると、頚椎よりも腰椎の方が大きな所見があることがわかりましたので、きちんと初診から伝えておれば、腰の痛みや右下肢のしびれについても後遺障害等級が認定される可能性が十分にあったといえるケースでした。

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  • 当法律事務所の無料相談に来られるまでの状況

    被害者は、事故後救急搬送されました。骨折や脱臼はなく、頚椎捻挫と診断され、入院もする必要はありませんでしたが、その後、自宅近くの整形外科医院に通院を継続し、事故後6ヶ月で症状固定となり、後遺障害診断を受け、相手方任意保険会社に後遺障害診断書を渡し、等級認定の申請をしてもらいましたが、結果は非該当でした。

    被害者は、いまだに症状が変わらず続いているのに後遺障害が認定されないのはおかしいと思われ、当法律事務所の無料相談にお越しになりました。

    ● 当法律事務所弁護士が被害者お話をお聞きしたり、ご持参いただいた資料から確認したものは以下のとおりです

    ・追突は相当大きな衝撃であった
    ・運転席に乗車されていた方も症状がきつくて通院されたが、結局後遺障害非該当であった
    ・6ヶ月で120日弱通院しておられた
    ・どうも、神経学的検査は全く実施されていないようでした
    ・ご持参された後遺障害診断書には以下の記載がありました
    ・被害者は症状固定後も自分の費用負担で通院リハビリに行かれている
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自覚症状欄
  
頚部痛、その後腰痛、右下肢のしびれ出現

他覚症状欄
  
上記自覚症状は改善するも、右下肢のしびれ、頚部の可動域制限がやや残存
  頚椎MRI、腰椎MRIで椎間板ヘルニアを頚・腰ともに認め

※  基本的情報を除き、上記以外には記載がなく、「障害内容の増悪・緩解の見通 し」の欄にも何も記載がありませんでした。

 
・後遺障害14級9号(痛みやしびれが残ったという後遺障害のことです)すら認められなかった理由ですが、くびの痛みについては、後遺障害診断書に「上記自覚症状は改善する」と記載があったことが主な理由になっており、腰の痛みや右下肢のしびれについては、受傷当初に診断書に記載がなかったこと等の理由により後遺障害に該当しないと判断されていました。

 

  • ● 無料相談で弁護士が考えたこと

このケースは、異議申し立てをして後遺障害14級でも等級が認定される可能性があるかどうかを検討していくことになります。弁護士は、上記の事情から、後遺障害12級13号はおそらく難しいだろうと考え、14級9号が何とか認定されないだろうかと思いました。

・運転席に乗車されていた方も症状がきつくて通院されたが、結局後遺障害非該当であった
→この点は、マイナス要素になり得ます。運転者、助手席同乗者の位置関係、真後ろから追突されたという事故状況から助手席同乗者も運転者と同じような症状なのでは…と考えられてしまうおそれがあります。
ただ、運転者と助手席同乗者とは後遺障害の結果も必ず同じになるとは限りません。車の損傷状況やMRI画像所見等など、色々検討する必要があると思いました。

・追突は相当大きな衝撃であった
→これについては、実際の被害車両の損傷写真が見たいところだったのですが、無料相談の段階ではありませんでした。しかし、車両の損害額が40万円を超えていました。40万円を超えていたということは相当大きな損傷であると予測がたてられます。

・6ヶ月で120日弱通院しておられた
→痛みがきつくて通院を継続されていたとのことでした。この点はあらためてきちんと主張していく必要があります。

・被害者は症状固定後も自分の費用負担で通院リハビリに行かれている
→これは、症状が継続していることを推測させる一事情になり得ます。 

・後遺障害診断書の記載
→自覚症状欄の「その後腰痛、右下肢のしびれ出現」という記載
は、はっきりいってマイナスになると言わざるを得ません。被害者は、実際には事故直後から症状があったとのことですが、この記載は、第三者には、後から症状が出てきたとしか読めません。そうすると、これらに関し残った症状の後遺障害該当性と事故との因果関係が切れるおそれが高まります。
弁護士は、この記載を見て、正直、腰痛と右下肢しびれで後遺障害等級が認定されるのは極めて難しいと思いました。くびの痛み(頚部痛)で後遺障害14級9号の認定の可能性があるかどうかかと考えました。

→「上記自覚症状は改善するも、右下肢のしびれ、頚部の可動域制限がやや残存」
上記自覚症状は改善という記載も後遺障害等級認定を否定する方向に行く内容です。可能性のある頚部痛が改善しているという意味になります。改善しているのなら、将来回復が困難とはいえず、症状が残らないと思われる可能性があります。さらに、「障害内容の増悪・緩解の見通し」の欄(今後、その症状は悪化する見通しか、良くなる見通しかについて医師の先生にご記入いただく欄です。)には何も記載がありませんでした。そうすると、上記自覚症状は改善という記載内容が非常に強い意味になってしまうおそれがあります。

→頚部可動域制限が残存という記載
痛みとは違う概念ととらえられるおそれがあり、有意な記載とは言い難いです。痛みのためにくびの可動域が制限された状態だとは解釈してもらいにくいです。

 

  • ● 弁護士による異議申立ての見通し
    車両損害状況や3日に2回のペースで通院をされているなどの点からして、被害者は症状がかなりきついと考えられましたが、医証を見、被害者から事情を聞き取ったところ、どうもこのきつい症状が続いていることを主治医の先生に十分にご理解いただけていないのではないかという印象を受けました。
    そして、既に作成されている後遺障害診断書の内容から、腰痛と右下肢しびれについては等級の認定は極めて厳しいこと、くびの痛みの残存についても厳しい道のりになると思われるが、こちらの等級認定に望みを持ってがんばっていくということで、当法律事務所弁護士がご依頼をお受けすることになりました。

    当法律事務所弁護士は、頚椎捻挫や腰椎捻挫の後遺障害異議申立ての見通しに関し、初回の無料相談で、ここまできめ細かく、かつ、短時間で検討いたします。

 

  • 弁護士受任後の準備

    ご依頼をお受けした当法律事務所弁護士は、特に相当きついくびの痛みが事故直後からずっと一貫して続いていることを示すことができるかを意識して準備しました。

    ●事故状況(被害車両の損傷状況)の確認
    被害者から事情をお聞きすると、刑事記録に被害車両の写真(しかも、より鮮明なもの)がありそうだったので、弁護士が代理して入手しました。
    →入手した被害車両の写真を見ると、後部の全体的な凹みがはっきりとわかるものでした。修理金額との整合性もとれました。

    ●相手方任意保険会社から本件の診断書・診療報酬明細書を入手しました。
    →有意な記載はありませんでした。

    ●頚椎、腰椎のMRI画像の確認
    被害者にご入手いただき、当法律事務所弁護士が確認しました。
    →頚椎については、年齢の変性であると思われましたが、椎間板の後方膨隆がいくつか見られ、さらに神経が細くなってそうな部位もうかがえました。
  • 弁護士は被害者の痛みが説明し得る程度の所見はあると考えました。

    ※ 腰椎については頚椎よりも大きな所見があった点は最初に述べたとおりです。

    ●症状固定後の自費通院継続について 
  • これに関しては、いくつか主張の仕方があるのですが、今回は、治療費を支払われた領収証を異議申し立てで提出することにしました。

  • ●被害者との医院同行
    通院先の整形外科医院ではおそらく神経学的検査はされていないと思いましたが、少なくとも本件で症状の経過がどうだったのかは非常に重要になりますので、この点は主治医先生にお話を聞くことにし、被害者と医院に同行しました。

    主治医の先生は、被害者のくびの痛みは事故直後に比べたら症状はましになっているので軽くなっているという評価になるが(新たに作成された医証にもこの旨の記載がありました。)、これは治っているということではなく、頚椎椎間板ヘルニアがあるので、くびの痛みの今後の見通しははっきりわからないとしかいえない旨言われました。 
  • このときも被害者はくびの痛みを主治医の先生に伝えておられました。
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  • 弁護士が代理して異議申立(被害者請求)

    上記準備事項や最初に確認した事項などをもとにし、弁護士は資料を作成し、被害者の方にもご確認いただき、異議申立てを行いました。 
  • くびの痛みについて、症状は軽くなっているという主治医の先生の評価は等級が認定されない方向にかたむく可能性が高い要素です(ただし、必ず後遺障害非該当になるとは限りません。)。弁護士は苦戦を覚悟しましたが、症状が残っていて一貫しているという評価になることをがんばって伝えるようにしました。
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  • 異議申立の結果…後遺障害14級9号認定

    くびの痛みについて、治療状況や症状の推移などが検討された結果、神経症状が残った後遺障害として14級9号が認定されました。

    腰の痛みや右下肢のしびれはやはり非該当のままでした。

    この結果後、当法律事務所弁護士が相手方任意保険会社と最終示談交渉を行い、示談が成立しました。結果、自賠責保険からの支払いも含め、弁護士受任後 300万円の支払を受けることができました。弁護士費用特約の適用のある方でしたので、被害者は300万円全額獲得することができました。
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  • 弁護士からひとこと

    今回は、頚椎捻挫の後遺障害異議申立ての方法の一例を紹介しました。   
  • 頚椎捻挫であれば、常にこのような方法がとられるわけではなく、症状、所見などによって、方法を変えていかなければならないことは十分ご理解ください。

  • また、本ケースは、主治医の先生に症状を十分ご理解いただけなかったために実際の症状と医証の記載との間にずれがあると感じられることが理由で、正直、くびの痛みの14級認定も非常に微妙なケースだと思いました。

  • しかし、当法律事務所は、交通事故でけがをされた被害者救済のために、持っている知識と経験を使い、そして研鑽を積み、がんばっていきました。

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